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初めてのお客様へ
マニアックな中古時計・
アンティークウォッチ 買取・修理・販売のお店
“ケイアイウォッチ” 女性店長のブログです
金子時計店の長女、
国家資格・2級時計修理技能士取得。
ノモスやエポス、オーガストレイモド、レビュートーメン、
オリエントなどのマニアックな時計、セイコーやオメガなどの
アンティークウォッチの買取が一番の喜びです。
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個人的にファンである、ある時計店さんもおっしゃっていましたが、
基本的に舶来時計の機械は「マニュファクチュールかETA」に分かれます。
厳密に申しますとセリタやミヨタもかなり勢力拡大しておりますが、まだまだETAの割合が高いでしょう。
ひとまず今回は、3針のETAムーブのみの内容です。
クロノグラフやパワーリザーブは違ってきて長くなってしまいますので、それはまた別記事にて書かせていただきます。
当然どちらもメリット・デメリットありましてざっと申しますと、
マニュファクチュール
そのメーカーならではの個性を楽しめる。稀少性が高い。
修理代が高い。
部品が出回っていないことが多いため、メーカーが対応してくれなくなると修理に苦戦する可能性有。
ETA
修理代が安い。部品が入手しやすいので基本どこでも修理可能。
個性や稀少性に欠ける。
以前は「エタポン(=ETAのポン載せ」とゆう言葉が流行ったほど、
ETAの機械をほぼそのまま搭載するメーカーも多かったのですが、
最近はマニュファクチュールのメーカーが増えたことや、裏スケの一般化で、
見劣りしないように独自の装飾を施しているメーカーが以前より増えています。
例えばこんな感じで、ETA?と二度見してしまいそうなほどの改造・装飾っぷりです(美しい)
手巻きムーブの方が改造・装飾度が高いです。
なぜなら、自動巻きはローターで隠れてしまうからと、
基本的に地板を改造するためその面積が広いのも手巻きだからです。
そこでふと思ったのが、
「装飾度が高いETAに、ETAの修理におけるメリットは効くのかどうか。」
ウォッチメーカーにインタビューしてみました
「そうやな、壊れやすくて部品交換しがちな部分=輪列(以下の画像部分)やリュウズ周りには手を加えてない、
いや正確には、手を加えられないから修理が不利になるというころはないな。
改造や装飾されている部分は基本地板で、その部分の交換が必要になることはほとんどないからな。」
*当店のウォッチメーカーは奈良出身です。
歯車をいじるには結構なコストやリスクが伴いますので、そこが改造されることはほぼないと思われます。
私「あっ、このブルーノゾンレーのシャトンネジなんかはどうなんですか?」
ウ「基本的にシャトン留めのネジを触ることはない。」
ということで、ETA改造の三針ムーブは輪列部分に手が加えられていない限り、修理におけるメリットは基本的にそのままです。
時計を選ぶ際やお修理にだされる際の参考にして頂ければ幸いです